家具で生きていこうと思うようになったのは、
最終的な目標である循環型まちづくりをする上で、
森林資源を有効活用していきたいという考えと、
サラリーマン生活に対し無性に違和感を感じたことも理由として挙げられますが、
木でできた机にたいしてただならぬ思いがあった、という理由もあります。
僕は今、傷だらけの木の机を使っています。
僕が高校生の時からこの机を愛用していますので、
10年ほどになるのでしょうか。
実は、親父が高校生の時から使っていたものだそうです。
時を超え、世代を超えて今ここにいます。
ぼろぼろでもいい。
たくさんの思い出が傷となってこの机には刻み込まれています。
しゃれっ気なんて全くない、シンプルなデザインの机。
しかし、その作りは素晴らしく職人さんの丁寧な仕事ぶりがうかがえます。
この机がそばにあったからこそ決断できたのです。
シンプルでいい。しっかりできた木の机で、
子供たちが将来の夢に向かって勉強したり、本読んだり、うとうとしたり。
木の机と育ってほしい。その子の夢と一緒に育ちたい。
この親父の机のように、受け継いでいきたい。
たくさんの思いを乗せて。
少しでもそんな思いを形にするために、
僕は家具を作ることにしました。
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